公開: 2023年9月28日
更新: 2023年9月28日
被差別部落とは、日本国内の各地に残る、特別な人々が密集して居住している区域や、そのような地区に住んでいる人々への差別の問題を言います。そのような地域に住む人々は、代々、動物を殺して、そこから材料を作り出す仕事などに従事していました。明治以降の社会では、肉の加工に関係した仕事などです。江戸時代には、「猿回し」などの興行に従事していた人々もいたようです。猿回しとは、野生のニホンザルを捕らえて、芸を仕込んで、それを見世物にしていた芸能を言います。
江戸の町では、浅草の北に、そのような人々が暮らす地域があったそうです。そのような地域には、その地域を管理する「親分」が居て、その地域に住む人の間に起こる様々な問題の裁定を行います。地域に暮らす人々は、全員が、親分の指示に従います。
そのような地域外に住む人々は、そのような地域に住む人々を「非人」などと呼び、差別していたそうです。地域の人々と、地域外の人との婚姻は許されず、血統という観点でも、完全に分離されていました。「非人」は、江戸時代でも、士農工商の身分制度からも分離されていました。明治以降の戸籍制度でも、「非人」は、戸籍上で、区別されていました。
被差別部落に生まれ育った人々に対する差別は、現代の日本でも残っています。特に地方の高齢者には、差別感情が強く残っていて、結婚などでは、しばしば問題が表面化します。また、地方の社会では、就職などの場合にも、差別が明確になる例が残っている例があると聞きます。